頭痛

頭痛とは

頭部に感じる痛みのうち場所がはっきりと特定できないようなものが頭痛と表現されます。
これに対し、はっきりと歯の痛みだと感じられれば歯痛、眼なら眼痛、耳なら耳痛ということになります。それらも周囲に痛みが波及してどこが源だかわからなくなると頭痛と表現されることもありますが、多くの場合頭痛といえば頭部のかなり広範囲で痛みが起きている病態です。

髄膜への刺激

さてその痛みを感じるレセプターですが脳の内部にはありません。
脳の表面の髄膜と言われる部分にはあります。
ですから髄膜が刺激されると頭痛として感じられます。

直接髄膜に侵襲が及ぶ病気としては髄膜炎やクモ膜下出血などがあります。脳圧が上昇しても頭痛として感じられますので、脳腫瘍や体積の大きい脳卒中などでは頭痛が出ます。逆に低髄液圧症候群で脳圧が下がっても頭痛が起きることがあります。これらは二次性頭痛と呼ばれ原因疾患の治療が大切です。

一次性頭痛とは頭痛とそれに伴う若干の症状以外はなく原則として身体組織が損傷を受けることはありません。一次性頭痛の代表は偏（片）頭痛と緊張型頭痛です。

それぞれ特有の症状と病歴があり専門医の知識が診断に役に立ちます。
また安易に一次性頭痛と決めつけてしまうのにも危険はあります。
頭痛が気になっていらっしゃる方は専門医の受診をおすすめします。