しびれ
「しびれ」というと、正座してしびれを切らしたときのあのビリビリするような痛いような感覚を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
正常では感じない感覚なので異常感覚と言います。が、よく考えますと何もしてなくてもビリビリしているだけでなく、足を触ると痛いような感覚がさらに加わります。
このように異常感覚には自発的なものと皮膚刺激によって誘発されるものがあります。
皮膚の異常感覚の多くは末梢の感覚神経の機能異常、あるいは一時的または永続的な損傷によって引き起こされます。
原因
異常感覚の原因は
- 正座のときのように外的圧迫
- 頚椎症など自己の組織による圧迫
- 糖尿病や有機溶剤中毒など全身性の神経毒による末梢神経損傷
- 血管炎
- 帯状疱疹などウイルス感染
- 遺伝性疾患
など多岐にわたります。
頻度は低いですが、皮膚感覚に関連する部位の中枢神経内病変でも皮膚感覚の異常は起きます。
一般的に言って神経の損傷が軽いうちは皮膚が刺激されたときのみ異常感覚が生じ、だんだん損傷が強くなってくると常に異常感覚が感じられるようになりますが、さらに損傷が強くなると感覚が鈍くなり、完全に神経が機能を停止すれば感覚がなくなります。
上に述べたように「しびれ」の原因は非常に多岐にわたるのですが、専門医であればしびれの範囲や分布のパターンによってある程度推測ができます。その上で詳細な病歴聴取や精密検査によって診断が可能となっていきます。
「しびれ」が気になっている方は一度専門医を受診されてはいかがでしょうか?